PLUG 2024 Autumn & Winter collection ITEM

本コレクションにおいては御前の文化がモチベーションとなりデザインしました。


発信拠点である新潟県には御前(ごぜと読みます)の文化があります。"御前"とは盲目の旅芸人のことです。盲目の女性が様々な土地を何日もかけその足で旅をしながら三味線一つで唄うたう文化です。

雪国に生まれてから間もなく唄と三味線の厳しい鍛練を強いられる日々、喉から血が出るほどという、厳しいもの。

旅道が雪道だろうとぬかるんだ泥道であろうと休むことは許されない。

そんな御前の文化のなかに「授きもん」という言葉があります。

”授かったものを大事にして生きていく”「授きもん」という言葉において精神疾患を患ったこと、新潟で育ったこと、ファッションデザインという世界との出逢い、独自のアイデンティティから生まれるデザイン、LOOKの世界観、御前文化との出逢い、これが偶然とは言えない線でつながっていたのではないか?運命的なものを感じるのです。

今のSNSが蔓延る時代、人と比べることは不可避。比べては落ち込み比べては落ち込みの連続でそのなかで盲目の旅芸人の存在とこの言葉に出会いました。知識、経験、感覚のアップデートとは違う無い物ねだりをしないで持ち味を生かす。いかにもこの時代に沿った、また対峙した考え方だと思いました。

自分らしさを活かした生き方

僕にとっての「授きもん」とは?

もの作りの根幹を担っている考え方と思えて仕方がないのです。


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