PLUG TRACK JACKET
ヴィンテージ要素を前面に押し出しつつデザイナーズブランドならではの個性を形にしたかった。
そもそも間接的に考えて振り返ると僕のおしゃれを起点としたファッションに関してのキャリアは第一次古着ブームから始まって、ありふれた古着の入り口にはカレッジスウェットやトラックジャケットからがはじまりであり一度原点に戻ってみたのが今回に結び付いているのだ。
襟の作りが難しく複雑ということを改めて気づかされる体験をここ最近のデザインするなかで多々ある。
高さを指定してそのうえ、ハネ部分の角度と繰りのバランスも考えなきゃいけないわけだ。そりゃ難しいよなー。
なんとかして襟のオリジナルのテープも普通とは違う使い方を打ち出したかったのでただ上からたたくだけでは芸がない、ということで前々から細長い形状で"わ"の状態をキープしたうえでのデザインを使いたかったので、、、。あと衣装映えするトラックジャケットを目指して。
ベースの生地はここは敢えてスタンダードな中肉厚のダンボールニットを使用。惚れ惚れするようや肌触りの保温性にも長けたウール100%のリブニットはその名のとおり見た目からも暖かな印象をあたえてくれます。(焚き火にあたっているような、とまではいきませんが)
刺繍の色とボディの生地の色ですが自分の記憶をたどってなんかこの配色、古着でありそうだな、みたいな配色を表現したかった。
今までどこかにあったような。みたいな。
トラックジャケットには珍しくビスロンファスナー仕様。
このビスロンのホビーテイストというかオモチャ感がよい。
シンプルなデザインが多々求められるなかで変に打算的に打ち出されたデザインよりも荒削りで単調でシンプルで洗練されてなくて未完成で素直で泥臭くて、、、etc
ただ自分の作りたいものを作りたいときに自分のデザインを受け入れてくれる人を大切にして泥臭く、、、。
つまりカタカナ4文字で表現してラギッド、作品説明で毎回出てくるしつこい4文字ラギッド、、、。バカの一つ覚えみたいに毎回出てくるカタカナ、ラギッド、、、。
どことも被らない、どこにも当てはまらない、それがPLUGの打ち出すデザインです。
そういうデザインこそ本当に個性的なデザインというのでは?
この刺繍の位置、ちょっと普通の位置よりずれてる。この"普通"とはなんだろう?僕の愛読する精神科医、齊藤茂太先生の著書の一説に「"平均的な人"、"普通の人"といわれる人はこの世にいるだろうか?みんなどこか違っている。どこか変わっている。癖がある。
どこかでっぱっている。どこかひっこんでいる。
そもそも、このどこか違う、変わっているという点が個性という、あなたをあなたたらしめている、光る、貴重なものではないか。
どれもこれも周りと同じでないと自分がおかしいのではないか?と感じるのだ。」
この一説にコトンとおちる思い、ハッとさせられたのだ。
こんな服、"見たことない"の代表になればいいな、、、、。
このデザイン、もしかしたら→クレジットを見る→やっぱりPLUGの服だ!
そういうブランドを目指して。
POLYESTER 70%
COTTON 30%
一部
WOOL 100%
身幅 58cm
着丈 63cm
肩幅 52cm
袖丈 58cm
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